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January 15, 2004

電子スキャン方式超音波診断装置、累計15万台達成

東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:桂田 昌生 本社:栃木県大田原市)は、医療施設の診断から治療にわたるあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する、国内市場における画像診断機器のトップメーカーです。

最高級超音波診断装置 Aplio™(アプリオ)用のアプリケーションソフトウエア群「Innovation(イノベーション)2004」を本日から発売し、4月8日から横浜で開催される国際医用画像総合展(ITEM2004)に出品いたします。

「Innovation2004」は、世界各国の超音波医学の臨床現場で活躍されている先生方の意見を反映して開発されたまったく新しいソフトウエア技術で臨床に役立つ数々の機能の総称です。「MFⅠ」、「IASSIST™(アイアシスト)」、「BTプローブ」、「CHI-Q」で構成され、「MFⅠ」は、世界で初めての高い分解能で血流像を描出するので、特に乳腺・表在臓器、または腹部臓器の微小循環等、低流速で血液が灌流する臓器の観察に役立ちます。「IASSISTT™(アイアシスト)」は、超音波検査におけるほとんどの操作をワイヤレスリモートで可能とすることにより、楽な姿勢で検査スキャンを行うことができ、画像観察に意識を集中することができます。「BTプローブ」は、空間分解能の向上と、受信の高感度化による優れたペネトレーション(透過性)を実現しました。「CHI-Q」は、関心領域での造影剤の変化を正しく定量化して把握したり、心筋コントラスト検査においては、心筋血流量に相当するパラメーターを容易に求めるとができます。

東芝は、この「Innovation2004」を市場に投入することにより様々な臨床分野において、超音波検査の有用性を一段と高める最新のソリューションをお客様に提供してまいります。

東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:桂田昌生 本社:栃木県大田原市)は、1976年から電子スキャン方式の超音波診断装置の生産を開始、世界中のお客様にご愛用いただいてきましたが、2004年1月9日をもって、累計生産台数15万台を達成しました。(相手先ブランドによる出荷台数を除く)

超音波診断装置は、プローブを体表に当てて超音波を体内に送り、臓器の表面などで反射された超音波を受信することで、患者に苦痛を与えることなくリアルタイムに患者の体内の断層画像を表示する装置です。

東芝の超音波事業は、1975年に東芝総合研究所(現東芝研究開発センター)で開発された試作機に続き、翌1976年、世界で初めてのリニア方式電子スキャン超音波診断装置「SSL-53H」の製品化からスタートしました。この装置は、1995年度全国発明表彰の内閣総理大臣賞を受賞しています。
超音波診断装置は、当初は腹部、産婦人科領域で広く使われておりましたが、1980年代中ごろから血流をカラーで観察するカラードプラの装置が臨床に使われるようになり循環器系領域での用途も拡大してまいりました。東芝は1985年に心臓用装置「SSH-65A」、1988年には全身用装置「SSA-270A」を製品化、近年は、造影剤を使用したアプリケーション技術も好評です。さらにカラードプラ装置に使われた技術は、2003年度全国発明表彰の文部科学大臣賞を受賞しています。

その後もお客様のご意見、ご要望を積極的に取り入れた製品開発を続けてきた結果、初出荷から20年後の1996年11月には世界で初めての累計生産台数10万台を達成。それからわずか7年2ヶ月で5万台の生産を上乗せし、15万台を達成しました。

東芝の超音波診断装置は弊社画像診断システム事業の主要な柱の一つであり、現在、国内市場でトップシェアを有し、さらにヨーロッパ市場を始め海外市場でも広く普及しております。2001年に発売した多用途カラーディジタル超音波診断装置「Aplio™」、「Nemio™」も好調な販売を持続し、特に「Nemio™」は発売以来2年9ヶ月で生産台数8,000台を達成しました。最新のディジタル超音波診断装置はCT、MRIなど他の画像診断装置と画像データをネットワーク上で共有することができ医療施設での画像診断のトータルソリューションに貢献することができます。今後も臨床に役立つより高性能な超音波診断装置を提供し、よりよい医療の実現のため、努力してまいります。

以上