MRI装置は磁石を用いて被ばく無しに人体の情報を得る装置です。近年、MRI装置の普及に伴い、その強力な磁石に磁性体が引きつけられる事故が増えています。MRI装置をご使用になられる皆様には、以下の点について必ずご注意ください。
( ※磁石に引き付けられるものを磁性体といい、磁石に引き付けられないものを非磁性体という)
磁石架台が設置され磁場が発生している部屋には、磁性体を持ち込むことのないように、検査を行う前に必ず磁性体を身につけていないか確認をお願いします。身近な磁性体では、例えばシャープペンシル、ボールペン、ベルト、鍵、装身具(ネックレス、イヤリングなど)、ヘアピンなどがあります。医療器具もMR室で使用できる専用の非磁性器具を必ずご使用ください。引きつけられた磁性体は磁石架台に跳び込み、重大な事故を引き起こしたり、人を傷つけたりすることさえありますので、十分にご注意ください。特に、患者さんへの緊急対応のため反射的に酸素ボンベを撮影室に持ち込んでしまう事例が多く報告されています。
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磁場が発生している部屋には、磁場管理区域が設けられており、磁場に関する警告のサインが入口に掲示してあります。この管理区域内では磁場に対して上記の注意をしてください。なお、磁石架台の近くは磁場が強いので、部屋の入り口付近では引きつけられなくても、近くに寄ると突然強い力で引きつけられることがあります。 |
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病院内で定期的にMRI装置における磁場安全対策の伝達教育を行って下さい。特に、MR担当が変更になる場合、注意が必要です。 |