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November 27, 2003

検査効率を重視した胃・胸部集団検診用X線システムの発売

東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:桂田 昌生 本社:栃木県大田原市下石上1385、東京本社:東京都文京区本郷3-26-5)は、集団検診用のX線システムとして、胃・胸部の検診に適用可能なシステム「DTP-5000A/MXO-32C」を商品化します。本システムは、検査効率を重視し、さらに省スペース設計と高出力32kWを両立した高画質な画像が得られる胃・胸部集団検診用X線システムです。

新製品は、被検者自身の動きを少なくできるように身長方向の映像系ストロークを拡大したり、寝台起倒のスピードアップ等撮影位置決めを高速化しました。また、省スペース設計により検査スペースを広く確保できるなど、集団検診に要求されるスループット(検査効率)の向上を実現しています。撮影後においても、デジタルイメージ収集装置を標準化することで、運用効率も上げることができます。
操作部の表示にはカラー液晶タッチパネルを採用し、視認性に優れ、判りやすくなりました。このカラー液晶タッチパネルには検査室監視カメラからの映像を表示することも可能で、手元で被検者の状況把握が容易に行え、安心して検査に集中することができます。

新製品は、日本国内を対象とし、本日より販売を開始します。

2004年度に排ガス規制に基づく車載X線システムの更新需要がピークを迎えると予測されています。この需要をいち早く取り込み、当社の集団検診用X線システムを供給することにより、その優れた性能を認識いただき、更なるシェアアップを狙います。

新製品の国内標準価格は、専用車体含めて6千万円から。国内において販売開始後1年間で60台の販売を目標としています。

新製品の特長

  1. 被検者の移動が少ない効率的な検査が可能
    胃部検査用透視撮影台(DTP-5000A)は、映像系の身長方向ストロークを620mm(当社従来寸法510mm)と約18%長く取りましたので、広範囲な部位の診断ができます。そして、起倒をはじめ映像系移動、天板左右動/ローリングの動作速度が速いため、軽快かつスピーディな(軽快に直感的な)検査が可能です。
  2. コンパクトな設置スペース
    透視撮影台(DTP-5000A)の寝台奥行き寸法を1390mm(当社従来寸法1610mm)と約14%コンパクト化することにより、検診車に縦置き・横置きなど自由な搭載が可能となり、広い検査スペースを確保できます。
    また、X線高電圧装置MXO-32Cは、コントロールキャビネットに高電圧発生器を内臓することにより、ユニット数を削減(4→3)しました。さらにユニット軽量化(約22%)も実現しています。
  3. デジタルシステム組合せ標準化
    従来オプション扱いのデジタルイメージ収集装置を標準化しました。これにより、撮影した画像を即座に大画面モニターで確認できるようになり、撮影ミスによる撮り直し等の確認をその場で行えます。
  4. カラー液晶タッチパネル
    表示には、カラー液晶画面による日本語表示を、また操作部にはタッチパネルを採用しているため視認性に優れ、判りやすくなりました。また、カラー液晶画面に検査室監視モニタの映像を表示することで検査室への視界を拡大し、安心して検査に集中することができます。 また、4つのメニュー画面(マトリックス、マニュアル、テーブル、レコード)にそれぞれ機能を集約し、ワンタッチ操作を実現しています。
  5. 大出力32kWのX線高電圧装置&大容量X線管球の採用により高画質
    胸部専用のX線高電圧装置MXO-32Bに加え、胃部・胸部の検診に適用できる大出力32kW のX線高電圧装置MXO-32Cと撮影台DTP-5000Aをこの度初めて提供することにより、臨床応用を拡大します。 本装置は高周波インバータを採用しており、すべての撮影条件にて、低騒音で低リプルの安定した出力が得られます。また、陽極蓄積熱容量600kHUの大容量X線管の採用と相俟って、短時間撮影が可能となり、体動ボケの少ない高鮮鋭な画像が得られます。さらに、大容量・大出力のため、連続の検査に十分対応することができます。
  6. オートプログラム撮影機能
    ルーチンの撮影条件をあらかじめプログラムしておけば、連続して次の撮影に自動的に移行でき、検査スループットが向上します。
  7. 自由に選べるレイアウト
    医用X線高電圧装置MXO-32Cのコントロールパネルは操作卓の左右どちらにも設置できます。これにより、限られた空間でのレイアウトに自由度が広がります。

新製品の概略仕様

間接X線透視撮影台(DTP-5000A)
(医療用具製造業許可番号:09BZ0136)
天板寸法63×195cm
天板形状湾曲天板(曲率半径43㎝)
天板左右動約±10cm
天板ローリング約±30°
寝台起倒+90°~ 0°~ -45°
X線管/I.I.の上下動約62cm
天板の床上高さ約91cm
X線管装置焦点~天板表面間距離約85cm
天板表面~I.I.前面間距離約2.5cm
医用X線高電圧装置(MXO-32C)
(医療用具承認番号:09BZ0136)
高電圧発生方式高周波インバータ方式
短時間定格胃部125kV63mA
80kV125mA
胸部150kV200mA
100kV320mA
80kV400mA
長時間定格50kV~120kV/2mA
公称最大電力胃部 10kW
胸部 32kW

注)胃・胸部集団検診用X線システムに専用車体や架装費、発動発電機等は含みません。

以上