April 15, 2021
キヤノンメディカルシステムズ株式会社(本社 栃木県大田原市、代表取締役社長 瀧口 登志夫)は、コンパクト設計ながら多くの新機能を搭載し、多目的に検査ができる透視寝台のデジタルX線TVシステム「Astorex i9(アストレックス アイ9)」を新たに開発し、4月16日から国内販売を開始します。
Astorex i9は、キヤノン製平面検出器「i-FPD*」を採用し、新規開発した画像処理装置「i-DR*」を組み合わせたキヤノンの新しいデジタルX線TVシステムです。理想のX線TVシステムとは何かを、ユーザーである医師、技師、そしてキヤノンで徹底的に追求し、製品化しました。
近年、X線TVシステムは、消化器科におけるバリウム検査の他、内視鏡を使って胆管・膵管を造影する検査ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)や、泌尿器科、整形外科や麻酔科での処置や検査など、多くの診療科で透視を使った検査・処置・治療に活用されており、高画質で低被ばくかつ多目的に使用できる装置が求められています。
Astorex i9はトモシンセシス機能「i-slice」を搭載し、2次元での診断情報に加え、奥行き方向にスライス情報を持ったデジタル断層撮影が可能です。CT室に移動することなく、透視検査の手技中に断層情報が得られます。立位での撮影も可能で、荷重状態の断層画像が撮影できます。
新機能の「i-fluoro」は、天板や映像系(X線管-FPD)の機械的な動作を行うことなく透視中に必要な視野移動を実現します。内視鏡併用検査でスコープが体内に入っている状況や、椎体穿刺など穿刺の手技において患者さんに振動のない視野移動を可能とし、より安全な検査環境を提供します。
さらに、長尺撮影「i-stitch」、DSA(Digital Subtraction Angiography)(オプション)のほか、多くの新機能・新設計を有しており、幅広い透視検査に対応します。
また、当社のⅩ線TVシステムにおいて高画質で低被ばくの検査を実現するためのコンセプトである「octave」は、この度i-FPD、i-DRに合わせて、octaveを支える8つの技術のバランスをさらに見直し、「octave i」に進化しました。粒状性のよい、クリアな透視像を提供する octave i は、これまで以上にストレスのない手技とさらなる低線量検査を提供します。
これからも当社は国産メーカーとして、ユーザーの声に寄り添い、価値あるソリューションを提供してまいります。
【新製品の主な特長】
一般的名称 | 据置型デジタル式汎用X線透視診断装置 |
販売名 | デジタルX線TVシステム Astorex i9 ASTX-I9000 |
認証番号 | 302ADBZX00081000 |