Q: CTとは、どういう仕組み?

CTの内部にはX線管が備わっており、ここからX線が照射されます。X線管の向かい側には検出器という信号を受け取る部分があり、X線管から照射されたX線は体を通過したあと、こちらの検出器という部分に入ります。
この作業を360度(1回転分)続けて、CTは画像を作成します。装置にもよりますがキヤノンのCT装置は1回転辺り最速0.275秒で回転します。
X線管や検出器はそれぞれすごく重いものですが、それが0.275秒で回転するので、ガントリにかかるG(重力)は48.5Gにもなります。言い換えればそれだけのGに対応できるような設計になっているのです。
(ジェットコースターでのGは4~5G位と言われております。) 
ガントリ内部をX線管と検出器が回転している間、検査を受ける方はガントリの開口部を寝台がスライドし、連続して撮影を行います。これをヘリカル撮影と言います。この技術はキヤノンが特許を取得した技術でもあります。

ちなみに・・・

ヘリカル撮影が誕生する前は1断面を寝台を止めて撮影し、撮影が終わったら少しスライドして撮影、を繰り返し行っており、今では数秒で終わる撮影が数分もかかるものでした。そしてX線管と検出器が回転して得られるのは1断面(1スライス)でしたが、2000年頃からマルチスライスCTと呼ばれる多断面を得られるものが登場しました。現在の主流はマルチスライスCTです。性能を表現するのに一般的に列数で表します。列数とは体軸方向の検出器の数を指し、一回転で取得できる画像の枚数になります。もちろん列数が多いほど、1回転で広範囲を撮影できます。マルチスライスCTのメリットは広い範囲を細かく早く撮影でき、時間分解能が格段に良くなりました。現在キヤノン製品の320列CTが最も多断面を撮影できるCTと言われております。

CTの被ばくについて

最小限の被ばくで診断に使える画像を目指すべく、色々な機能を搭載しております。
※以下に関しましては医療従事者のみ閲覧可能となっております。

 低被ばくCTの飛躍的進化へ
 https://jp.medical.canon/products/computed-tomography/Low_Dose_Solution/LDCT_Project
 CT本体構成による被ばく低減技術
 https://jp.medical.canon/products/computed-tomography/Low_Dose_Solution/lowdose_ct_machine
 CT撮影の被ばく低減技術
 https://jp.medical.canon/products/computed-tomography/Low_Dose_Solution/lowdose_ct_scan
 CT撮影後の画像処理による被ばく低減技術
 https://jp.medical.canon/products/computed-tomography/Low_Dose_Solution/lowdose_ct_reconstruction