厚生労働省では、40歳以上の女性には2年に一度のマンモグラフィ受診を推奨していますが、気になる人は1年に一度の受診を。月に一度の自己検診や、任意で超音波検査を組み合わせるとよいでしょう。
乳がんは早期(しこりが2cm以下)での発見が大切ですが、この時点では自覚症状はありません。また、初期症状のひとつである石灰化は、画像診断でないと確認できません。そのため、定期的な検診が必要なのです。
乳がんは女性特有の病気のため、検診も婦人科で受けるものと思っている人が多いようですが、マンモグラフィや超音波検査機器を備えた乳腺外科や外科で受診を。乳がんを疑われた場合の精密検査や治療の相談もできます。
40歳以上の人は、自治体による市区町村検診を2年に一度受診することができます。自己負担額は自治体によって異なりますが、0円~3,000円程度です。また、国が40歳から一定年齢の対象者に配布している乳がん検診無料クーポンもあります。
若い女性は乳腺が発達していてマンモグラフィではしこりを見つけにくいので、30代は超音波検査、40歳を過ぎたらマンモグラフィでの受診が基本。乳房の状態によっても異なるため、詳しくは検診機関に相談を。
マンモグラフィ撮影では、十分に乳房を薄くすることが大切なので、12kg前後で圧迫して乳房を平らにします。その時に多少痛みを伴うことがありますが、痛みのより少ない機器(P7)を備えた検診機関もあります。
乳房にできるしこりの8~9割は良性の腫瘍だといわれています。また、乳がんであっても早期に適切な治療を行えば、90%が治ります。異常が見つかっても怖がらず、早めに乳腺外科などを訪ねて検査を受けましょう。