May 27, 2002
(株)東芝は、病院経営コンサルティングの分野において日米で実績のある米国Global Health Consulting社と提携し、ITシステムを活用した病院経営支援システム事業を展開してまいります。本システムは、7月17~19日に「東京ビックサイト」(東京都江東区有明)で開催される「国際モダンホスピタルショウ」に展示します。
日本では医療財政の逼迫から、医療体制の改革が進められており、各医療機関は生き残りを賭けて厳しい選択を迫られています。そのような状況の中で経営者は、車のドライバーがダッシュボードの計器を見ながら運転するように「医療の質」と「経営効率」に関わるパフォーマンスを正しく理解した上でステアリングする必要に迫られています。
これらの情報をタイムリーにかつ判り易く経営者に提示するITシステムを東芝とGlobal Health Consulting社(以下、GHC。代表Dell Brown, カリフォルニア州)が共同で開発し、東芝メディカルが販売します。
東芝は医事会計システムやオーダー/電子カルテなどの病院情報システムの実績を持っています。一方、GHCはこれまでに日本の150以上の病院で、標準化された算出手法を用いた疾病別コストと医療の質の比較分析(ベンチマーク)および、改善コンサルテーション実績があります。医療機関にとっては、自院と類似した病院群との比較分析結果が得られるのが大きな利点です。
東芝の病院情報システムの技術および、営業・サービス網とGHCのコンサルテーションノウハウを統合し、病院内に存在する収入(医事会計データ)、コスト(財務データ)、医療の質(退院時記録データ)のデータをもとにパフォーマンス指標を逐次表示する「病院経営意思決定支援システム」を提供します。
経営者はこの指標をもとに問題点を把握することができるため、的確な病院改革を進めることが可能となります。また様々な改善プログラムによりどの程度の成果が得られたかを正しく評価できるため、院内のメンバーの改善意欲を高めることが出来ます。
本システムは複数医療機関間の比較評価には特に有用であり、病院グループの管理と統合にも効果的です。さらに病院の問題意識にあわせて順次サブシステムを追加結合することで分析レベルを深めていくことができる「成長するシステム」です。
今後は高度な医療を担う地域の中核病院を中心に事業展開します。
価格はシステム規模・仕様により異なりますが1,000万円以上で、初年度10施設への導入を見込んでいます。
以上