June 10, 2003
株式会社東芝は、開業医、診療所向けのX線撮影システムとして、コンパクトな設置スペースを実現し、胸部・腹部専用システムから、整形外科用に機能強化したシステムまで、医療施設のニーズに合わせて、多様な製品構成の組み合せを可能とした臥位撮影・立位撮影対応の省スペースタイプ一般撮影システム「R-mini™」を商品化します。
一般撮影システムは胸部撮影、腹部撮影、骨格系撮影などさまざまな用途に使用されています。
新製品は、寝台付きシステム(コンパクトブッキ-撮影台タイプ)と寝台無しシステム(床上式X線管保持装置タイプ)のいずれも選択でき、それぞれに4種類のX線高電圧装置や関連オプションとの組み合せが可能です。
また、新製品は、X線管を前後に動作可能とした新タイプのブッキー撮影台(*1)を選択可能な構成機器に加えており、整形外科において従来患者の移動を必要とした四肢などの撮影が、患者を移動させることなく行えます。このため、患者にやさしく、また撮影者にも使いやすい機能を提供することが可能となりました。
本装置は、日本国内を対象とし、東芝メディカル株式会社を通じて本日より販売を開始します。
新製品は、開業医、診療所をターゲットとし、コンパクトで機能バランスとコストパフォーマンスに優れた撮影システムです。レイアウトの制限を受けやすいビル診療施設などでの設置にも適しています。今回、新製品の市場投入により、一般撮影装置事業の強化を図り、さらなるシェアアップを狙います。
新製品の国内標準価格は415万円からで、国内において販売開始後1年間で300台の販売を目標としています。
*1:ブッキー撮影台
散乱X線の入射を防止するグリッド自体の模様がフィルムに写ることを抑制するために、グリッドを揺動させる装置を組み込んだ撮影台。
1.臨床適用範囲の拡大
新開発のコンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)は、X線管を前後に245mm動かすことができ、撮影台センターから外れた部位(領域)の撮影が容易に行えるようになります。このため、被検者を移動することなく、四肢などの整形外科的な部位の撮影が容易に可能となります。
2.フレキシブルなシステムアレンジ/レイアウト
コンパクトブッキー撮影台のX線保持部だけを独立させた床上式X線管保持装置(DSF-100A)は最もシンプルなシステムですが、ブッキースタンド、撮影台と組合わせることにより、胸部・腹部用としてSID(*2)を可変でき、システムレイアウトを自由に行えます。一方、コンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)ではX線管前後動および首振り回転を可能とし、ブッキースタンド組合せ時、ルームレイアウトに融通性を持たせることができます。
*2 SID:Source Image Distance 線源受像面間距離
3.コンパクトな設置スペース
コンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)は、X線管保持装置と撮影台が一体型のため非常にコンパクトな撮影システムです。また、床上式X線管保持装置(DSF-100A)は、保持装置自体が非常にコンパクトです。このため、ビル診療施設など狭い部屋での設置が可能です。
4.新規開業、特にビル診療施設向けの設置に最適
X線高電圧装置(KXO-18R)の電源は単相100V、容量1.5kVAなので特別な電源工事が不要で、通常の壁コンセントからの供給が可能です。また、コンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)はX線管保持装置一体型のため、天井工事、壁工事が不要で、床のアンカー固定のみで据付完了します。このため、据付費用および工期を最少にでき、トータルのコストパフォーマンスに優れています。
5.鮮明かつシャープな撮影画像を提供
コンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)は、天板上面-フィルム間距離が約48mmと短いため、鮮明な画像を提供できます。また、高周波インバータ方式X線発生器による短時間撮影が行えるので、被写体の動きによる影響の少ないシャープな画像が得られます(単相X線高電圧装置組合せの場合は除く)。
6.撮影時の位置合せが簡単
床上式X線管保持装置(DSF-100A)は、X線管上下動および垂直回転のクリックストップ機構により、臥位および立位ブッキー撮影の位置決めや再現性が容易に行えます。一方、コンパクトブッキー撮影台(CBT-20A)は、保持装置の支柱と撮影部が連結しており、X線束センタとフィルムセンタを一致させながら一体で動かすことができるため、撮影時の位置合せが簡単です。
7.シートスイッチによる軽快な操作
X線高電圧装置の表示にはわかりやすいデジタル表示を、また操作部にはシートスイッチを採用しているため軽快に操作が行えます。
コンパクトブッキ-撮影台タイプ | ||
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コンパクトブッキ-撮影台
(CBT-20A) (医療用具承認番号: 09BZ0136) | 天板寸法 | 684×1800mm |
天板の床上高さ | 550mm | |
ブッキー長手移動 | 900mm | |
天板上面―フィルム間距離 | 約48mm | |
X線管上下動 | 820~1750mm バランスウエイト方式 | |
X線管前後動 | 245mm | |
支柱長手移動 | 900mm | |
X線管垂直回転 | ±90° | |
X線管首振り回転 | -10°~90° | |
使用可能カセッテ | 8"×10"~14"×17" | |
X線高電圧装置
(KXO-18R) (医療用具承認番号: 09BZ0136) | 高電圧発生方式 | 高周波インバータ方式 |
撮影出力定格 | 125kV 32mAs | |
100kV 40mAs | ||
50kV 80mAs | ||
公称最大電力 | 44kV 100mAs | |
X線管装置 | 18kWDRX-1603B(焦点 1×1mm) |
最小設置スペース:1,800mm×2,700mm
床上式X線管保持装置タイプ | ||
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X線管保持装置
(DSF-100A) (医療用具承認番号: 09BZ0136) | X線管上下動 | 810~1740mm |
支柱長手動 | 900mm | |
X線管垂直回転 | ±90° | |
X線高電圧装置
(KXO-18R) (医療用具承認番号: 09BZ0136) | 高電圧発生方式 | 高周波インバータ方式 |
撮影出力定格 | 125kV 32mAs | |
100kV 40mAs | ||
50kV 80mAs | ||
公称最大電力 | 44kV 100mAs | |
X線管装置 | 18kWDRX-1603B(焦点 1×1mm) |
最小設置スペース:1,500mm×2,700mm
(上記以外の撮影台、X線管保持装置、X線高電圧装置、ブッキースタンド、リーダスタンドの組合せ可能)
以上