July 16, 2003
株式会社東芝は、電子カルテシステムに医事会計ソフトを一体化して搭載することにより、診療所内の受付・診察から医事会計までの業務を、一つのシステムで行うことができる医事会計一体型電子カルテシステム「TOSMEC DRCORE plus™(トスメックドクターコアプラス)」を商品化し、本日より販売を開始します。
新製品は、診察室での診療業務に使用される電子カルテシステムと、窓口での受付・会計業務に使用される医事会計システムとを一体化しました。これにより、医師が記入した患者カルテを受付窓口で再入力する作業が不要となり、窓口業務の効率化と入力ミスの低減が図れます。また、窓口で受付を行った患者情報が、自動的に診察室の電子カルテシステムに送られ、過去の診療履歴の参照等が容易に行えます。
電子カルテシステムと医事会計システムを一つのサーバで共有できるため、設置スペースに制限のある診療所での導入が容易になります。
機能面では、手書き入力エリアの採用や、当社独自のショートカットボタン*1及びカルテの変更履歴の表示等により、少ないペンタッチ回数での入力や一目で理解し易い画面表示を実現しています。カルテ記録の負担を低減し、入力された診療情報を医事会計システムへ自動的に送ることで、操作時間の短縮と使いやすさを実現しました。
新製品は、日本国内を対象とし、東芝メディカル株式会社を通じて販売致します。なお、同製品は7月16日から18日まで、東京ビッグサイトで行なわれる「国際モダンホスピタルショウ2003」に出品されます。
*1: 医師が、事前に所見、シェーマ、薬剤処方、病名等をカルテに一括入力できるように、任意に設定が行える機能です。
商品名 | 標準システム構成 | 標準価格(予定) | 販売目標 |
TOSMEC DRCORE plus™ | パソコン本体、液晶ペンタブレット、
レーザプリンタ、DVD-RAMドライブ、 CD-Rドライブ | 600万円~ | 150台/年 |
商品化の背景と狙い
電子カルテシステムは、医療の世界にIT技術を導入することにより、医療機関の情報共有化、業務と経営の効率化、医療の質の向上を実現し、患者さんへの診療情報開示(インフォームド・コンセント)を支援するものとして期待されています。また、厚生労働省の「保険医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」>*2によると、2006年度に400床以上の病院と診療所の60%以上に導入されることが目標とされています。
1999年4月にカルテの電子保存が認められて以来、市場も拡大し、今年度は約25億円(当社予測)、今後年率30%の市場成長が期待されています。
電子カルテの最も期待されている部分は、カルテの電子化による医療情報のデータベース化および診療情報から得られる会計事務の効率化と言われています。その際、医事会計システムは不可欠なものとなります。
当社は、受付から診察までの電子カルテ診療情報と医事会計業務までをスムーズに行う事ができる診療所向けの省スペース一体型電子カルテシステム「TOSMEC DRCORE plus™(トスメックドクターコアプラス)」を商品化しました。 *2: 平成13年12月26日 保険医療情報システム検討会にて取りまとめられた。 |
*3:平成11年4月22日付、厚生省(当時)健康政策局長、医薬安全局長、保険局長連名の通知「診療録等の電子媒体による保存について」による
標準構成仕様
PC本体 | |
筐体 | マイクロタワー型 |
CPU | intel Pentium4 2.0AGHz |
メモリ | 1GB |
HDD | 80GB×2機(RAID) |
外部記憶媒体 | DVD-RAM 4.7GB
CD-RW |
OS | Windows®2000 Professional |
筐体寸法 | W181×D389×H363mm |
液晶ペンタブレット | |
液晶駆動方式 | カラーTFT方式 |
液晶表示サイズ | 15型 |
タブレット読取方式 | 電磁誘導方式 |
寸法 | W405×D340×H52.5mm(スタンド除く) |
レーザプリンタ | |
解像度 | 2400dpi相当×600dpi |
寸法 | W373×D383×H310mm |
オプション | |
クライアント端末 | (コンパクトディスクトップ型-最大3台接続可能) |
MOドライブ装置 | (サーバ外付け用) |
HD増設用ドライブ装置 | (サーバ外付け用) |
TFT液晶ディスプレイ | |
など |
●この仕様は諸般の事情により、予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。
●Microsoft Windowsは、米国及びその他の諸国における登録商標です。
以上