September 24, 1999
当社は、血管撮影用Cアーム付き起倒寝台と高精度デジタル画像処理(DR)装置を組み合わせることで、多目的な検査に対応できるX線透視撮影システム「Ultimax(アルティマックス)」を開発し、10月1日から発売します。
新製品は、血管造影検査で使用される高速・多機能Cアームと、消化管用のワンショット撮影、食道や血管系の連続撮影などさまざまな検査をサポートする高精度画像処理装置を統合しており、消化管検査から血管造影検査、検査と治療を同時に行うIVRまでの幅広い検査を行うことができます。
さらに、新製品は、検査に最適な高さに設定可能な昇降式天板を採用しているため、高齢者や車椅子利用の被検者の乗降を容易にするとともに、効率の高い検査が可能です。
なお、新製品の国内販売は、東芝メディカル株式会社が担当します。
近年、X線透視撮影システムは、従来の消化管検査主体から、より多目的な用途に使用され、血管撮影にまで広がってきています。また、画像の即時表示や診断しやすい画像を提供するための多彩な画像処理、さらには病院ネットワークシステムへの画像出力などのためにデジタル画像処理装置を付加する割合が増えています。
現在、国内のX線透視撮影システムは、年間3,000台規模で推移しており、その中で中・高級システムがおよそ半分を占め、デジタル画像処理装置が装備される割合は年々増加傾向にあります。
また、システムの多目的化にともない、透視下の検査が増えており、被検者のX線被曝の低減や高齢者への配慮に対するニーズがますます高まってきています。
当社は、このようなニーズに対応するため、最近の血管撮影専用装置に匹敵する動作仕様とともに高画質画像を実現し、高効率の検査を行える新システムを商品化するものです。
寝台
(MDX-8000A) | 起倒角度 | 89°~0°~-89° |
Cアーム長手動 | 約165cm | |
Cアーム回転 | CRA約45°~0°~CAU約45° | |
Cアーム円弧動 | RAO約90°~0°~LAO約45°(PA時) | |
寝台上下(天板高さ) | 約75~112cm(AP時) | |
寝台最低天板高さ | 56cm | |
DR
(ADR-1000A) ADR-2000Aも 組み合わせ可能 | 画像入力 | 1024×1024、最大30fps |
画像処理 | オートウィンド、空間フィルタ処理、表示シャッタ、カタログ表示、シネ表示、分割撮影等 | |
Angio機能 | リアルタイムDSA、ピークピクセル、リマスキング、参照画像表示、ピクセルシフト等 | |
ネットワーク接続 | DICOM3.0 | |
X線高電圧装置
(KXO-80XM) | 公称最大出力 | 80kW |
短時間定格 | 1,000mA/80kV、500mA/150kV |
以上