June 10, 2004
東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:桂田昌生 本社:栃木県大田原市)は、医療施設の診断から治療にわたるあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する、国内市場における画像診断システムのトップメーカーです。
当社は、32スライス同時撮影を実現したマルチスライスCTの発売を開始いたしました。
今回発売開始したマルチスライスCTは、フルスキャン0.40秒の高速撮影技術*1と東芝独自の64列検出器を用いた32列同時撮影データ収集、高速画像再構成技術の組合せにより、真のボリュームスキャンを実現いたします。
すでに昨年の11月から国内は藤田保健衛生大学(愛知県)、海外は米国Johns Hopkins大学(メリーランド州)に設置して、製品の完成度を高める評価を行ってきました。
32スライス同時撮影を実現したマルチスライスCTは、患者さんにより優しい設計となっています。
(*1)0.40秒回転
フルスキャン0.40秒回転はオプション品です。
(*2)アイソトロピック
「等方性」という意味で、3D画像を作成する時に、使用するデータが、X軸、Y軸、Z軸の各方向ともほぼ同じサイズの立方体として得られること(どの方向にも等質な高い分解能を有するという意味でこの言葉を用いる)。
藤田保健衛生大学 片田教授はマルチスライスシステムが持つべき最も重要な特性として、これを提唱されています。
(*3)RealEC (Real Exposure Control)
位置決め画像から全スライスが同じ画像SDで画像表示できる最低mAを計算、ヘリカルスキャン中に電流制御を行います。これにより最大50%の被ばく低減が図れます。
(*4)RealPrep (リアルプレップ)
造影検査の最適タイミングをAutoとManualでセッティングでき、造影剤のタイミングを逃しません。
また、造影タイミングが正確にわかるので、造影剤の総量を減らすことも可能となります。
(*5)インジェクター同期
造影剤の注入とCTスキャンを連動させ、スキャンが止まれば自動的に造影剤の注入が停止します。たたし、接続できるインジェクターに制限があります。
(*6)™odeフィルミング
付帯情報をフィルム上にまとめて見やすく表示します。イメージャーの機種によっては、対応できない場合があります。
Aquilion 32列システム は 0.5mm×64列 の検出器を搭載しており、将来64列システムへのアップグレードを見越して、病院が機器購入を進められるように設計されています。
東芝メディカルシステムズ株式会社は、お客様のニーズにあった質の高い製品を提供することにより、国内CT市場で20年以上連続トップシェアを続けております。今回、Aquilion32列システムを日本で最初に市場に投入することにより、国内では、マルチスライスCT市場で60%以上のトップシェアを継続し、さらに世界でもマルチスライスCTのトップシェアを目指します。
製品名 | 型名 | 価格(税別) | 販売目標(年間) |
Aquilion | TSX-101A | 16億円 | 200台(国内) |
(医療用具承認番号:21000BZZ00377000)
特長
Aquilion32列システムの主な仕様
型式:TSX-101A | |
検出器 | aaa |
スキャン時間 | (0.32)、0.5、0.75、1、1.5、2,3秒
(オプション:0.40、0.45、0.6秒) |
収集スライス厚 | 0.5、1、2、3、4、6、8 mm
32列:0.5mm×32、1mm×32、 16列:2mm×16 |
画像スライス厚 | 32列:0.5, ,1, 2, 3, 4, 5, 7, 10mm |
X線管 容量 | 7.5MHU(MegaCool) |
X線管 冷却効率 | 1,386KHU/min |
X線出力 | 120KV/500mA |
撮影範囲 | 最大長さ180cm
最大直径50cm |
ガントリ開口径 | 72cm |
ガントリチルト角 | +/― 30度 |
画像再構成時間 | 最短 0.1秒 (10画像/秒) SCAN中も再構成並列処理可能 |
リアルタイム画像再構成時間 | 12画像/秒(1スライス512x512再構成時) |
磁気ディスク保存容量 | 生データ720GB(3,600回転分)、画像データ160,000枚 |
造影剤検知自動スキャン機能 | RealPrep標準搭載 |
3次元処理 | 高精細ボリュームレンダリング(カラー)機能標準搭載 |
Aquilion 、RealPrepは東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。