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October 17, 2007

マルチチャネルRFコイル「Atlas SPEEDER」を組合わせた1.5テスラMRI装置「EXCELART Vantage」発売 ~ さらに進んだマルチチャネル技術を患者さんのために ~

「Atlas SPEEDER™」 を組合わせた 「EXCELART Vantage™」

東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:桂田 昌生 本社:栃木県大田原市)は、このたびMRIシステム「EXCELART Vantage™(エクセラート・バンテージ)」にマルチチャネルRFコイル「Atlas SPEEDER™(アトラス・スピーダー)」を組合わせて新たに販売を開始します。

MRIは、X線の被ばく無しに自由な断面を撮像するだけでなく、血管や膵管・胆管のような管腔を描出できることから、幅広く医療の現場で活用されています。
一方、平成18年度の診療報酬改定、包括評価によるDPCの拡大など、MRIを取り巻く医療経済の環境は大きく変化しています。また、国内の主要死因別死亡率の年次推移では悪性新生物に続いて、心疾患や脳血管疾患などの血管性疾患が年々増加傾向にあります。MRI検査に期待される役割も変わりつつあり、被ばくがなく侵襲性が低いという特長を持つMRIには、診断はもとより新たに検診やスクリーニング検査などの予防的医療における期待が高まりをみせています。

当社はこのようなMRIへの新たなニーズに対応し、患者さんにやさしく臨床性能と経済性をより高めるための新技術「Atlas SPEEDER™」を組合わせた「EXCELART Vantage™」を商品化、販売を開始いたします。

新製品の技術的特長

「EXCELART Vantage™」は、MRIの最新技術であるマルチチャネルの信号受信システムを備えています。高画質と時間短縮化という相反する要求に応え、様々な部位のMRI検査を効率的に進めることができます。たとえば、これまで同時には装着できなかった複数の検査部位毎コイルを一度に装着、検査中のデッドタイムであったコイル交換作業を不要としました。

また、東芝独自の非造影MRA技術はその撮像範囲が全身に拡大、従来は頭頸部に限定されていた非造影MRA検査を、躯幹部や四肢末梢血管を含む全身へと拡大しました。マルチチャネル受信システムによる検査スピードアップ、全身をカバーする非造影MRA技術により、「EXCELART Vantage™」は医療の最新ニーズに的確にお応えします。

新製品のメリット

(1) 検査のスピードアップ

これまでは、撮像部位が変わるたびにコイル交換を行う必要がありましたが、マルチチャネルRFコイル「Atlas SPEEDER™」の採用により、このデッドタイムを大幅に低減しました。
また、患者さんの背面に敷かれるコイルを寝台から外すことなく様々な領域の検査に対応できるため、オペレータの作業も容易になります。さらにボディコイルの面積を従来の約2倍にすることで一度に撮像できる視野の範囲を拡大しました。従来であれば肝臓領域、骨盤領域の2回に分けて行われていた検査を、一回の撮像で行うことができます。
このように画質をキープしながら広領域の撮像を実現することで、検査スループットを大幅にアップし、MRI装置の稼働効率を向上させることができます。

(2) 各診療科の最新要求に応える非造影MRA技術

「EXCELART Vantage™」では、東芝独自の非造影MRA技術により、幅広い領域で造影剤を用いることなく血管の描出能を向上させました。造影剤を用いるための事前準備や検査後の処置が不要になるばかりでなく、造影剤に起因する問題自体を無くすことになります。
最近、提唱されるようになった各診療科を横断した血管性疾患の診断、治療における新しいコンセプトである「Total Vascular Care(トータル・バスキュラー・ケア)」にも適したMRI装置と言えます。

(3) 患者さんにやさしい技術を満載

「EXCELART Vantage™」は、Vantageシリーズの優れた特長である「1495mmの短軸長により検査空間の広い開放性を提供」、「静かな検査環境を提供する東芝独自の静音化技術Pianissimo™(ピアニシモ)」、「造影剤なしに全身血管を撮像する非造影撮影」、さらに、空間を広く感じるような架台部配色の工夫、架台内照明の採用により、患者さんの不安を軽減し、より快適に検査を受けていただけます。さらに、当社従来比約1/3に軽量化したソフトで軽いコイル「Atlas SPEEDER™」は、検査時の圧迫感を低減し、より快適な検査環境を患者さんに提供できます。

東芝メディカルシステムズ株式会社は、お客様の声と患者さんの視点をもとにした、人にやさしいMRIの開発を進めており、「EXCELART Vantage™」シリーズは、2003年9月の1号機出荷から4年後の本年9月に累計出荷台数500台を達成しております。同一機種で累計出荷500台の突破は、東芝MRI事業初の記録です。
今回発売する「EXCELART Vantage™」はその一つの到達点に位置する製品となります。急速に変化する医療動向に適合し、お客様にとっての臨床価値の更なる向上を実現する製品の提供をこれからも目指してまいります。

東芝メディカルシステムズ株式会社は、疾病の早期発見のためのスクリーニング、診断から治療、治療後のフォローアップまで、医療施設におけるワークフロー全般に関するあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する国内市場における画像診断システムのトップメーカーです。当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)を通じ、かけがえのない命とお客様の成長・成功に役立つよう、一層の活動を進めてまいります。

販売名、価格、販売目標、製造販売認証番号

販売名価格販売目標(本年度)
東芝MRI EXCELART Vantage MRT-200313億円~50台(国内)

(医療機器製造販売承認番号: 東芝MRI EXCELART Vantage MRT-2003 21500BZZ00605000

認証番号: Atlas SPEEDER スパイン MJAS-147A 219AABZX00057000

Atlas SPEEDER ボディ MJAB-157A 219AABZX00058000

Atlas SPEEDER ヘッド MJAH-127A 219AABZX00059000)

※EXCELART Vantage、Atlas SPEEDER、Pianissimo、Made for Lifeは東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。

本資料に関するお問合せ先

東芝メディカルシステムズ株式会社  本社広報室 TEL:0287(26)6775
東京本社広報室 TEL:03(3818)2040

新製品に関するお問合せ先

東芝メディカルシステムズ株式会社  MRI事業部 TEL:03(3818)2091

以上