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April 17, 2009

12インチ角新型平面検出器と新画質コンセプト “PureBrain™”搭載アンギオシステム販売開始

図1 12インチ角FPD搭載システム

東芝メディカルシステムズ株式会社(社長:小松 研一 本社:栃木県大田原市)は、マルチアクセスアンギオシステム「Infinix Celeve™(インフィニックスセレブ)-i INFX-8000V」に、最大視野12インチ×12インチの新型の平面検出器(FPD:Flat Panel Detector)を搭載した2方向同時観察が可能なバイプレーンシステムをラインナップいたします。
また、すべてのラインナップに新画質コンセプト 「PureBrain」を搭載、インターベンションにおけるガイドワイヤー操作時など、術者の快適な検査環境はそのままに、従来装置の撮影画像に匹敵する透視画像を提供します。本バイプレーンシステムは4月17日からパシフィコ横浜で開催されるITEM2009で実機展示いたします。

開発の背景

近年、様々な医療デバイスの発達により、X線透視下で行うカテーテルインターベンション※1は増加の一途をたどっています。また、1台のX線循環器診断システムでありながら専科装置の役割だけではなく、頭部、腹部や四肢にいたる全身対応の多様性が求められています。
当社はそれらのご要望にお応えするべく、従来の床置き式システムでは不可能だったCアームポジションを可能とするマルチアクセスシステムINFX-8000Vに、国産装置としては初めて12インチ×12インチ入力面のFPDを正面側と側面側の双方に搭載し、2方向同時観察が可能なバイプレーンシステムを開発しました。バイプレーンが必要とされる脳血管内治療では、12インチ×16インチFPDよりも外形がコンパクトであるため、複雑な撮影角度が得やすくなります。また、12インチ視野により正側共に頭部血管撮影で必要な画角が得られます。更に、循環器撮影も可能とするため、深い角度付けにも対応いたします。新型12インチ角FPDにより、1台の装置を専科装置としてだけではなく多科でご利用いただけるため、病院経営にとっても高効率な診療を実現することができます。
また、東芝独自の新画質コンセプト“PureBrain”により、従来装置に比べX線量を増加することなく、デバイスの視認性に優れた画像を提供します。

装置の特長

(1) コンパクトな12インチ角FPD搭載バイプレーンシステム(図1)
最大視野12インチ角(29.8cm角)FPDを正面と側面に搭載することにより、脳血管撮影で必要な視野が得られます。また、小児循環器撮影でも8インチ角(19.8cm角)FPDより広い視野が得られるため、肺動脈造影などで効果を発揮いたします。
外形サイズは約38cm角とコンパクトであるため、循環器撮影での深い角度付けが可能となり、更に正面/側面のそれぞれのFPDの物理的な干渉範囲を小さくすることが可能となります。脳動脈瘤など疾患を捉えるために必要な複雑な角度付けに対応いたします。

(2) マルチアクセスCアームにより全身の撮影が可能
従来までのCアームの主回転、スライド回転、支柱回転の3軸回転機構に加え、床回転、検出器・X線絞り回転の2軸を追加した5軸回転機構を搭載。これにより(図2)のような標準ポジションだけでなく、(図3)のように長手ストローク200cmを実現しました。下肢検査ポジションを容易に得ることができます。
また、上肢からのカテーテル挿入にあわせ、(図4)のように横手にも180cmのストロークを有します。

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図2 標準ポジション

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図3 長手移動

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図4 横手移動

(3) 東芝独自の画質コンセプト“PureBrain”により、診療を支援
これまでのX線制御やデジタル画像処理を大幅に見直し、さらに当社特許技術 Super Noise Reduction Filter(SNRF)を追加したPureBrainにより、従来装置より高画質な透視・撮影像が得られます。SNRFは、1画素ごとに必要な信号と不要なノイズをリアルタイムに計算し、信号を抽出していく画像処理です。ノイズ低減のため、X線量を増加することなく、更に過去画像を加算するリカーシブフィルタに代表される時間フィルタや周波数変換によるノイズ除去方式を用いないため、FPDの鮮鋭度をそのままに、残像のない透視・撮影像を提供します。(図5)
インターベンションにおけるガイドワイヤー操作には、透視中のワイヤーの先端の動きがはっきりと見えることが重要です。PureBrainは、画像中の量子ノイズを大幅に低減し、残像の少ない透視像をリアルタイムに提供。撮影と同等の高画質な透視画像が提供することにより、より高度なインターベンションへ期待がもたれます。

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図5 PureBrainの効果

(4) 地球環境への配慮
環境調和型製品(環境に配慮した製品)の開発に取り組んでいます。環境負荷が少ない部材の選定や廃棄物削減の徹底など、設計段階から地球温暖化の防止、資源の有効活用、規制物質の削減を目指し、環境負荷の軽減を図っています。

“Made for Life”のスローガンの元に、今後とも“患者様”を重視した開発を進めてまいります。


※1)インターベンション:X線透視下でバルーンカテーテルやステント(閉塞した血管や細くなった血管を管腔内部から広げる医療機器で、多くの場合、金属でできた網目筒状の管)等を利用して、血管に生じた狭窄部の拡張、動脈瘤の塞栓等を外科手術を行わずに治療する方法。
販売名販売目標(年間)
X線循環器診断システム
Infinix Celeve-i INFX-8000V
50台(国内外)

(製造販売認証番号:218ACBZX00001000)

Infinix CeleveTM-i INFX-8000Vの主な仕様

アーム正面側床置き式Cアーム
回転範囲:RAO120°/LAO120°
     CRA50° /CAU90°
Cアーム支柱回転:±90°
床回転:±135°
長手移動:2000mm
横手移動:1800mm
側面側天井走行式Ωアーム
回転範囲:RAO0° /RAO120°(RL時)
     CRA45°/CAU45°
長手移動:バイプレーンアイソセンタより
頭側2200mm
足側1200mm
横手移動:全幅490mm
機能シングルプレーン透視、撮影
バイプレーン透視、撮影
平面検出器(FPD)入力面12インチ(29.8cm)角 正面側面 双方に搭載可能
X線管陽極熱容量 3,000kHU

Infinix Celeve、Pure Brain、Made for Lifeは東芝メディカルシステムズの商標です。

本資料に関するお問い合わせ

東芝メディカルシステムズ株式会社 X線事業部  03-3818-2043

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東芝メディカルシステムズ株式会社 東京本社広報室  03-3818-2040

【東芝メディカルシステムズについて】
東芝メディカルシステムズ株式会社は、疾病の早期発見のためのスクリーニング、診断から治療、治療後のフォローアップまで、医療施設におけるワークフロー全般に関するあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する国内市場における画像診断システムのトップメーカーです。
当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)を通じ、かけがえのない命とお客様の成長・成功に役立つよう、一層の活動を進めてまいります。

【地球環境への取り組み】
東芝グループの一員である 当社は、「地球内企業」としてより良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムの提供を通じて地球温暖化防止をはじめとし、資源有効活用、化学物質管理を通した地球との共生や豊かな価値の創造のために取り組みます。