アプリケーション特長

従来3D撮像は、MPR画像から任意断面での診断が可能であるという利点の一方で、撮像時間が長くなることにより患者さんへの負担が大きい撮像法でした。そこで、当社アプリケーションである可変フロップアングル法を利用したMPV(multi planar voxel)対応シーケンスやTOF3D、SSFP3DシーケンスにおいてFast 3D modeを適用することで、新しい高速3D撮像が可能になりました。

Fast 3D modeの原理

1TR内で並行する2つのSEラインを連続収集するMultipleモードと、PE-SE平面においてk-space中心からWheel状に信号収集するWheelモードを選択的に使い分け、全身でT2WI、FLAIR、T1WI、PDWIといった様々なコントラストにおける高速3D撮像を可能にしました。

撮像時間の短縮

一般的に3D撮像の高速化技術としては圧縮センシング(Compressed Sensing)が用いられますが、ランダムサンプリングによりサンプリング率が減少し、画質劣化を招く恐れがあります。Fast 3D Multipleは、サンプリング率を減らさずに高速化を可能にする3D撮像の新しい技術です。

撮像時間はそのまま
空間分解能を向上

3テスラ装置におけるTime-SLIP法を用いた腎動脈MRA画像を示しています。スライス方向の分解能を上げるためスライス厚を1/2にして、撮像枚数を2倍にしてもFast 3D modeを活用することで従来と 同等の時間で撮像できます。 またAiCE*を併用することで高空間分解能かつ短時間の応用も期待できます。

*Advanced intelligent Clear-IQ Engine

*本システムは画像再構成に用いるネットワーク構築にDeep Learningを使用しており、本システム自体に自己学習機能を有しておりません。