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ー非造影MRAとは

非造影MRAは造影剤を用いずに全身の血管を描出できる検査方法です。
血管を描出する方法としてCTAやDSAがありますが、X線による被ばくやヨード造影剤の副作用が問題として挙げられていました。また、MRIにおいて使用されるガドリニウム造影剤はヨード造影剤と比較して副作用の発生頻度が少ないと言われていますが、腎性全身性線維症(NSF:Nephrogenic Systemic Fibrosis)が問題になり、腎機能低下患者へのガドリニウム造影剤使用に関するガイドラインやFDA(アメリカ食品医薬品局)からの注意や禁忌の勧告などが話題になりました。
このような背景の中、非造影MRAは年々進化を遂げ、現在は全身の血管の形態描出あるいは動態観察に利用されています。造影検査のような手技やタイミングによる失敗がなく、術前・術後の評価を繰り返し行えるなど、臨床面や検査面におけるメリットは非常に大きいです。

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ーFBI(Fresh Blood Imaging)法の誕生秘話

FBI(Fresh Blood Imaging)法開発のきっかけは、ある偶然の出来事でした。
ある時、MRI担当技師がFASE法で撮像した3D MRCPの画像に、胆管や膵管だけでなく肝静脈が描出されていることに気づきました。
その担当者から連絡を受けた開発者(当時、弊社開発部に在籍していた宮崎 美津恵さん)は、カメラのシャッタースピードに当たるEcho Train Space(ETS)短縮効果により、肝静脈などの血流を非造影で描出できることを発見しました。そして、学会発表や画論など、全国の医師や技師から寄せられた様々な評価やアイデアが次第に集積していき、臨床的有用性のあるFBI法の誕生へ繋がりました。
現在も「患者さんに安心安全な検査を受けて欲しい」という現場の先生方や開発チームの熱い想いで誕生したFBI法をベースに、非造影MRAの課題を解決し、限界を超えるためのチャレンジが続いています。

非造影画像ギャラリー

これまでご紹介したアプリケーションを含めた、様々な非造影の画像をご覧いただけるクイズ形式のコンテンツです。
血管画像が表示されますので、非造影画像であればYes、造影画像であればNoを選択してください。
下部ボタンをクリックして開始してください。
(Canon Medical Systems USA 英語サイト)