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April 9, 2026

国産初のフォトンカウンティングCT“Ultimion”を発売 診断精度のさらなる向上と被ばく線量の低減が期待される次世代CT

フォトンカウンティングCT“Ultimion”

キヤノンは、次世代のX線CTとして注目されるフォトンカウンティングCT(以下「PCCT」)において、国産初※1のPCCTとなる新製品“Ultimion(アルティミオン)”の国内販売を2026年4月17日に開始します。

“Ultimion”は、従来のCTの検出器とは異なるフォトンカウンティング検出器を採用しています。検出器に入射する個々のX線光子(フォトン)を検出することができるPCCTの特性と、キヤノンが長年培ってきた大容量データ転送技術や高精細イメージング技術を融合することで、高分解能画像や高度なスペクトラル画像の提供が可能です。これにより、診断精度の向上と被ばく線量の低減が期待できます。さらに、AIを活用したキヤノンの自動化技術※2「INSTINX」により、迅速かつ簡便なワークフローを実現し、医療現場の効率化に貢献します。

キヤノンは、2020年から世界中のさまざまな医療施設と連携してPCCTの実用化に向けた共同研究を進めてきました。日本・欧州・米国において、それぞれの地域の法規制に適合した臨床研究用の装置が稼働しており、その臨床的価値やPCCTのポテンシャルについては、各種学会にて多くの臨床エビデンスとして報告されています。そこで得られたさまざまな知見や臨床ニーズをもとに“Ultimion”を開発しました。2026年3月からは、“Ultimion”を用いた臨床研究を国立がん研究センター東病院、国立がん研究センター先端医療開発センターと共同で開始しています。

■ 高次元の臨床価値の提供に貢献するPCCT“Ultimion”
“Ultimion”は、テルル化亜鉛カドミウム(CZT)を用いたフォトンカウンティング検出器を採用し、高いX線検出能力と線量効率を実現しています。これにより、高分解能化による病変検出能の向上と被ばく線量の低減が期待できます。また、スペクトラル画像ではさまざまな物質の弁別※3が可能となるため※4、診断精度のさらなる向上が期待できます。さらに、PCCTの特性に対応したX線管とDLR(Deep Learning Reconstruction)※5を組み合わせることにより、循環器、呼吸器、整形など幅広い領域の検査内容に応じた柔軟な条件設定が可能です。

■ 自動化技術がもたらす簡便な検査ワークフロー
CTの高機能化に伴う運用の複雑化やPCCTによる診断情報の増加に対応するため、自動化技術「INSTINX」を採用し、効率的な検査ワークフローを実現しています。また、キヤノン製ワークステーションと連携し、診断情報をバックグラウンドで自動処理してPACSへと転送することで、読影の手を止めることなく必要な情報への迅速なアクセスが可能です※4

■ 高効率な施設運用に貢献
冷却用のチラーが不要で、導入時の設備追加を抑えられるため、既存の検査室への柔軟な設置に対応しています。高効率な検査環境を実現することで導入施設の生産性向上に貢献します。

※1 2026年4月8日現在。日本国内で販売されているフォトンカウンティング検出器を搭載した全身用X線CT装置において。キヤノン調べ。
※2 設計の段階でAI技術を使用しており、本システムは自己学習機能を有しておりません。
※3 物質固有のエネルギー透過性の違いを利用して、ユーザーが指定した特定の組成領域を抽出/表示すること。
※4 医用画像解析ワークステーション用プログラム「Abierto Vision」を使用する必要があります。
※5 画像再構成技術。画像再構成に用いるネットワーク構築にディープラーニングを使用しており、本システムは自己学習機能を有しておりません。

〈“Ultimion”の特長〉

1)高次元の臨床価値の提供に貢献するPCCT“Ultimion”

  • コンパクトな検出器回路を有する設計のCZTを用いたフォトンカウンティング検出器により、高いX線検出能力と線量効率を実現。高分解能化による病変検出能の向上と被ばく線量低減の可能性に期待。
  • 検出器に入射する個々のX線のエネルギーを測定してスペクトラル画像を取得することが可能。構成されている複数の物質を弁別することができるため、診断精度のさらなる向上の可能性に期待。
  • 大容量データ転送技術により、1回のスキャンで同時に高分解能画像・スペクトラル画像を取得可能。これらの画像を組み合わせることで多様な診断ニーズへの対応に貢献。
  • 高剛性フレームを採用し、最速架台回転速度0.24秒を実現。CTに求められる広い撮影範囲での高速撮影が可能。
  • 微小な焦点サイズを持つ低管電圧/高出力が可能な新型X線管とDLRを組み合わせることにより、循環器、呼吸器、整形など幅広い領域の検査内容に応じた柔軟な条件設定が可能。

2)自動化技術がもたらす簡便な検査ワークフロー

  • CTの高機能化に伴う操作・運用の複雑化やPCCTによる診断情報の増加に対応するため、効率化と一貫性を持たせ検査ワークフローを支援するキヤノンの自動化技術「INSTINX」を採用。
  • ガントリ内蔵のキヤノン製カメラを用いた映像をもとに、患者さんの体位を検出し、素早くポジショニングを調整することが可能。さらに、位置決め用の撮影で取得したデータを活用し、撮影範囲を自動設定する機能や、画像表示の自動レイアウト機能を搭載。
  • PCCTの特性に対応したデータ転送技術と直観的なユーザーインターフェースにより、効率的な検査運用が可能。従来の検出器を搭載したCTと同様の検査ワークフローを実現。
  • キヤノン製ワークステーションと連携し、診断情報をバックグラウンドで自動処理してPACSへと転送することで、読影の手を止めることなく必要な情報への迅速なアクセスが可能。

3)高効率な施設運用への貢献

  • 冷却用のチラーが不要で、導入時の設備追加を抑えられるため、既存の検査室への柔軟な設置に対応。
  • 高効率な検査環境の実現と、「INSTINX」による迅速かつ簡便なワークフローにより、導入施設の生産性向上に貢献。
  • 洗練されたラウンドデザインと800mmの大開口径を採用。
  • ボアライティング機能(オプション)の搭載や寝台左右動機構の範囲拡張など、検査時の患者さんの負担や不安の軽減に配慮した機能に対応。

〈ご参考〉
“Ultimion”は、2026年4月17日(金)から4月19日(日)までパシフィコ横浜で開催される「2026国際医用画像総合展(ITEM2026)」での展示を予定しています。

〈フォトンカウンティングCTに関する共同研究について〉
国産初の次世代フォトンカウンティングCTを目指した臨床研究開始(2023年4月11日発表)
ラドバウド大学メディカルセンターとフォトンカウンティングCTの臨床研究を開始(2024年2月26日発表)
広島大学とフォトンカウンティングCTでの臨床研究を開始(2024年4月8日発表)
キヤノンがフォトンカウンティングCTの実現に向けて米国ペンシルベニア大学のPenn Medicineと共同研究を開始(2024年11月27日発表)

一般的名称 全身用X線CT診断装置
販売名 CTスキャナ Ultimion TSX-501A
認証番号 307ACBZX00048000
製造販売元 キヤノン株式会社

一般的名称 汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム
販売名 汎用画像診断ワークステーション用プログラム Abierto Vision AVP-001A
認証番号 22000BZX00379000
製造販売元 キヤノン株式会社



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