ISO15189は、臨床検査室を運営するための国際規格



ISOの技術専門委員会ISO/TC212が作成

ISO/IEC17025(JIS Q 17025)「試験所及び校正機関-品質と能力に関する一般要求事項」及び、ISO9001(JIS Q 9001)「品質マネジメントシステム-要求事項」に基づく
※TC:技術(専門)委員会(Technical Committee)
※TC212:臨床検査と体外診断検査システム Clinical laboratory testing and in vitro diagnostic test systems



ISO15189の序文

臨床検査室のサービスは、患者診療にとって不可欠であり、すべての患者とその診療に責任を持つ臨床医のニーズを満たすために利用できなければならない。これらのサービスには、検査依頼のアレンジ、患者の準備、患者の識別、一次サンプルの採取、搬送、保存、一次サンプルの処理と検査、その後に続く妥当性の確認、結果の解釈、報告、及びアドバイスサービス、並びに検査業務の安全性と倫理への配慮が含まれる。
“Medical laboratory services are essential to patient care and therefore have to be available to meet the needs of all patients and the clinical personnel responsible for the care of those patients.”

ISO15189:2012(第3版)
「臨床検査室-品質と能力に関する要求事項」
Medical laboratories – Requirements for quality and competence


「臨床検査室がマネジメントシステムを運営し、技術的に適格であり、技術的に妥当な結果を出す能力があること」を実証しようと望む場合、臨床検査室が満たさなければならないすべての要求事項を含む

内容構成は初版から第3版までほぼ同様で、第1章~第5章の本分と2つの附属書+参考文献から成っている。
大きく2つの要件に分けられ、臨床検査室の業務に必要な仕組みや管理上の要求事項(第4章)と、正しい検査結果を報告するために必要な能力や作業環境などの技術的要求事項(第5章)となっている。




ISO15189:2012 要求事項

第4章と第5章の主な要求事項抜粋


※臨床検査室が認定基準ISO15189:2012(英和対訳版)に基づく認定の申請を行う場合には、公益財団法人 日本適合性認定協会(JAB)のホームページ(https://www.jab.or.jp/)の『申請・届出』における「申請用チェックリスト(ISO15189:2012用)」をご参照ください。

第4章
4.3 文書管理
検査室は,品質マネジメントシステムで必要とされる文書を管理し,廃止文書が誤って使用されないことを確実にしなければならない。
4.13 記録の管理
検査室は,品質及び技術的記録の識別,収集,見出し付け,アクセス,保管,維持管理,修正及び安全な廃棄に関する文書化された手順を有していなければならない。
記録は,検査の品質に影響する各活動の遂行と同時に作成されなければならない。

第5章
5.3 検査室の機材,試薬,及び消耗品
5.3.1 機材
5.3.1.1 一般
検査室は,機材の選定,購買,管理に関する文書化された手順を有していなければならない。
5.3.1.2 機材受入検査
5.3.1.3 機材-使用に関する指示
5.3.1.4 機材校正及び計量計測トレーサビリティ
5.3.1.5 機材保守及び修理
5.3.1.6 機材-有害インシデント報告
5.3.1.7 機材の記録
5.3.2 試薬及び消耗品
5.3.2.1 一般
検査室は,試薬及び消耗品の受取,保管,受取検査,在庫管理に関する文書化された手順を有していなければならない。
5.3.2.2 試薬及び消耗品-受取及び保管
5.3.2.3 試薬及び消耗品-受入検査
5.3.2.4 試薬及び消耗品-在庫管理
検査室は,試薬及び消耗品に関する在庫管理システムを確立しなければならない。

5.3.2.5 試薬及び消耗品-使用に関する指示
5.3.2.6 試薬及び消耗品-有害インシデント報告
5.3.2.7 試薬及び消耗品-記録
検査の性能仕様に寄与するそれぞれの試薬及び消耗品の記録が維持管理されなければならない。
5.5 検査プロセス
5.5.1 検査手順の選択,検証及び妥当性確認
5.5.1.1 一般
検査室は,使用目的に対して妥当性確認されている検査手順を選択しなければならない。検査プロセス活動を遂行する人の識別が記録されなければならない。
5.5.1.2 検査手順の検証
5.5.1.3 検査手順の妥当性確認
5.5.1.4 測定された量の値の測定不確かさ
検査室は,患者サンプル(試料)で測定された量の値を報告するために使用される検査段階における各検査手順に関する測定不確かさを明確にしなければならない。
5.5.2 生物学的基準範囲又は臨床判断値
5.5.3 検査手順の文書化
検査手順は,文書化されなければならない。それらは検査室のスタッフが通常理解できる言語で記述され,適切な場所で利用できなければならない。 要約された文書様式(例 カードファイルや同様のシステム)は,文書化された手順と一致していなければならない。
5.6 検査結果の品質の確保
5.6.1 一般
検査室は定義された状態下で遂行することにより,検査の品質を確実にしなければならない。
5.6.2 精度管理
5.6.2.1 一般
検査室は,結果が意図したとおりの品質を達成しているかについて検証する精度管理手順を構築しなければならない。
5.6.2.2 精度管理物質
5.6.2.3 精度管理データ
検査室は,精度管理の不具合事象時における患者結果の報告(リリース)を防ぐための手順を有していなければならない。