X線高電圧装置の撮影条件設定に関する情報

“J-RIME診断参考レベル(DRLs2015)(※)”と “KXO-25SS/32SSにおけるDRLs2015を超えないX線条件”

注意点

  • “KXO-25SS/32SSにおけるDRLs2015を超えないX線条件”(下表)は、被曝線量が「J-RIME 診断参考レベル(DRLs2015)」を超えないようにNDD法(※)を用いて計算したX線条件です。 
  • NDD法の計算に使用するパラメータである“NDD-M(mAsあたりの表面入射線量)”は、当社の同等方式の装置で実測した値を使用しています。 
  • X線源装置(管球および絞り)の固有ろ過は2.6mmAleq.として計算しています。 
  • 体厚と照射野サイズは、J-RIMEが線量指標の推定に用いた値で計算しています。 
  • SIDは、各部位の撮影における代表的な値を用いて計算しています。

部位 J-RIME
診断
参考レベル
DRLs2015
[mGy]
KXO-25SS/32SSにおける
DRLs2015を超えないX線条件
SID
[cm]
体厚
[cm]
照射野
サイズ
グリッド 備考
NDD法
による
計算値[mGy]
管電圧
[kV]
管電流
[mA]
撮影
時間
[msec]
mAs 長手
[cm]
短手
[cm]
有:+
無:-
 
頭部正面 3 2.84 78 100 320 32 100 19 25 20  
頭部側面 2 1.86 74 100 250 25 100 16 25 20  
頸椎 0.9 0.36 74 100 140 14 150 12 15 8 正面
0.57 74 160 140 22.4 150 12 側面
胸椎正面 3 2.83 74 160 220 35.2 100 20 35 10  
胸椎側面 6 5.79 78 160 320 51.2 100 30 30 10  
胸部正面 0.3 0.14 120 100 32 3.2 200 20 35 35  
腹部 3 1.82 76 200 160 32 120 20 45 35  
腰椎正面 4 3.98 74 200 250 50 100 20 30 10  
腰椎側面 11 10.83 84 200 400 80 100 30 30 15  
骨盤 3 2.65 70 200 280 56 120 20 45 35  
大腿部 2 1.21 74 100 250 25 120 15 45 15  
足関節 0.2 0.19 54 100 63 6.3 100 7 20 12 正面
0.19 54 100 63 6.3 100 7 側面
前腕部 0.2 0.16 54 100 56 5.6 100 5 25 10  
グースマン法 6 5.34 110 200 180 36 120 30 45 35  
マルチウス法 7 6.53 110 200 220 44 120 30 45 35  
乳児胸部 0.2 0.16 60 320 12 3.84 100 10 25 20  
幼児胸部 0.2 0.18 60 320 12 3.84 100 15 30 25  
乳幼児
股関節
0.2 0.17 60 320 14 4.48 100 7 20 15

※NDD法
X線検査時の撮影パラメータから患者の表面線量を計算する方法です。
公益社団法人 茨城県診療放射線技師会・日本放射線技術学会茨城支部・被曝低減委員会NDD研究班が提案しました。
(ご参考:茨城県診療放射線技師会ホームページ:http://www.iart-web.org/public/epd.html